Visual Basic 6.0 テクニック
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7.IDEを便利に使う

 

他の人がVBでプログラムしているのを横で見ていると、「なんで、わざわざこんな面倒くさいことやってるんだろう?」と思うことがよくあります。みんな意外とVB開発環境(IDE)のいろいろな機能を知らないのですね。多分、最初に自分で覚えた方法でずっとやっているのでしょう。もっといい方法があるとも知らずに・・・・・・。

今回は覚えておくと便利というか知らないと不便なVB開発環境の使い方を説明します。

えらそうなことを書いている私ですが、私がプログラムしているのを横で見ている人も「なんで、あいつはこんな面倒なことをやってるんだ?」と思っている可能性は否定できません・・・・・・。

 

1.デザイン画面とコード編集画面の切り替え

 

これは入門編でも解説しているのですが、コードを打ち込んでプログラムする画面と、ボタンとかを貼り付けて画面を作っていくデザイン画面はボタン1つで簡単に切り替えられます。下の画像がそのボタンです。

画像1:赤い丸で囲まれているのがそのボタン。左のボタンでコード編集画面、右のボタンでデザイン画面に切り替わる。

このことを知らない人がいるようなので書いておきました。知っている人には当たり前でしょうけど・・・・・。

ちなみに、これを知らない人がどうやって画面を切り替えているかというと、[ウィンドウ]メニューから選択したり、元のサイズに戻すボタンでウィンドウの最大化を解除して後ろに隠れているもうひとつのウィンドウの最大化ボタンを押したり・・・・。本当、隣で見ているとびっくりします。

 

2.プロシージャは探さなくても一発で移動できる

 

たとえば、次のようなコードがあったとしましょう。

Call GetLoginName(3)

Callを使っているので関数が呼ばれているのはわかります。では、呼ばれている関数GetLoginNameがどこにあるかはどうやってさがしますか?小さいプログラムなら少しスクロールさせればすぐに見つかりそうですが、大きいプログラムやいくつものフォームやモジュールを使っているプログラムではなかなか見つからないかもしれません。プログラムが途中の場合にはそもそもまだ存在していない可能性すらあります!

では、一発で見つける方法を説明しましょう。見つけたい関数をダブルクリックしてください。この場合はGetLoginNameのところをダブルクリックします。そうすると、GetLoginNameが選択状態になるので、右クリックして、[定義]を選んでください。これだけで、その関数のところに画面が切り替わります。

これを知らない人はがんばって探しているようですね・・・・・。

 

3.プロシージャめくり

 

Ctrl + ↑ で上のプロシージャの先頭にカーソルが移動します。 Ctrl + ↓ で下のプロシージャの先頭にカーソルが移動します。これだけのことですが便利ですね。ちょっと試しに使ってみればどんなに便利かわかります。

これを知らない人と知っている人のストレスを比べてみてください。

 

4.単語めくり

 

では、Ctrl + → はどうでしょうか? これは単語1つ分カーソルが右に移動します。単語の区別はVBが自動的に行います。Ctrl + ← は左に移動です。

まぁ、これはそれほど使わないかもしれませんが・・・・・。

 

5.単語削除

 

Ctrl + BackSpace では前の単語を削除します。Ctrl + Delete では後ろの単語を削除します。一回で単語が丸ごと消えてくれるのでたくさん消すときに便利です。

 

6.ブックマーク

 

ブックマークを使っていない人は多いですね。

プログラムが長くなってくると、あっちを直して、こっちを直して、また戻って・・・・ というような作業が増えてきます。こんなふうにあっちへとんでこっちへとんでとか書くのは簡単ですが実際にやってみると、「あれ、さっき直した場所はどこだったかな?」などのようにすぐには必要な場所に戻れないことが多いです。

そんなとき、「プログラムにしるしをつけられたらいいのいなぁ」と思うでしょう。そうです、プログラムにはしるしがつけられるのです。その機能がブックマークです。

しるしをつけたい行にカーソルを合わせたら、下のボタンを押してください。そうするとその行の左に画面のようなしるしがつきます。これがブックマークですね。

画像2:右から4つ目がブックマークをつけるボタン。以降左から順位、次のブックマークに移動、前のブックマークに移動、すべてのブックマークを削除。このツールバーが表示されていないときは、[表示]メニューから、[ツールバー][編集]を選ぶ。

画像3 ブックマーク:水色の四角がブックマーク。なお、ブックマークは単なるしるしなのでブレイクポイントのような機能はない。

ブックマークは複数の行につけられし、ボタンをおすことで一発でブックマークをつけたところに移動できますから重宝です。ブックマークを消すときは消したいブックマークのある行に移動して、また同じボタンを押します。すべてのブックマークを一度に削除するボタンもあります。

 

7.ウィンドウの分割

 

プログラムの別の部分を見ながらまた別の部分をプログラムしたいときにはウィンドウを分割すると便利です。

WordやExcelでもできるのですが、当然VBでもできるということですね。これを知らないと結構つらいですね・・・。

画像4:赤いまるでかこったのボタン(?)を下にドラッグするとウィンドウを分割できる。元に戻すときはまたこれをドラッグして一番上か下にやる。なお、3つ以上に分割することはできない。

 

8.フォントを大きくする

 

目が悪い人や長時間作業する人にはVBのプログラム画面の字が小さく思えるでしょう。もっと大きい字にしたいのに・・・・。その方法はご存知でしょうか?

[ツール]メニューから[オプション]をクリックして表示されるダイアログの[エディタの設定]を選択します。ここでフォントのサイズや色を変えられるのでお好みの設定にしてください。

私はいつも12ポイントにしています。人間が一番見やすいのは11ポイントの大きさだとマイクロソフトのWEBページに書いてありました。

 

9.コントロールの移動を不可にする

 

画面のデザインはもう変えたくなくて、プログラムだけいじりたい場合がありますね。でも、ボタンをダブルクリックしたりしている間に位置がちょっとずれちゃったりしてしまいます。

ところが、コントロールの移動やサイズ変更を不可にすることができることをご存知でしたか?

フォーム上で右クリックして[コントロールのロック]を選択してください。これだけです。

ロックされたフォームを渡されたときにこのことを知らないと、どうしてコントロールをいじれないのかわけがわからなくて相当ストレスがたまります。1年前の私でした。

しかし、この機能はそれほど使わないかも・・・・。

 

10.コメント化

 

プログラムの何行かをまとめてコメント化したい場合がありますよね。一行ずつ ' を書いていくのもいいのでしょうが面倒ですし、それにコメント化を解除する(コメントアウト)時にもう一度今度は1行ずつ消していかなくてはなりません。

もちろんこれらの作業はボタン1つでできてしまいます。

コメント化したい行をマウスでドラッグして選択したら、コメントブロックボタンを押してください。ほら、コメント化されたでしょう?隣のボタンはコメントアウトするときに使います。

画像2(再録):右から6番目のボタンがコメントブロックボタン。その右がコメントアウトボタン。このツールバーが表示されていないときは、[表示]メニューから、[ツールバー][編集]を選ぶ。

 

11.状況依存ヘルプは状況に依存する

 

たとえば、次のようなコードがあったとしましょう。

MsgBox App.Major

Majorって何かなぁ?と思ったときどうしていますか? 一番手っ取り早いのはMajorにカーソルを置いて、F1 を押すことです。これだけで、Majorのヘルプが出てきます。

Majorにカーソルを置くとは、 MaIjor とか MajoIr とかのように、単語の途中にカーソルをおくことを意味しています。(わかりにくいのですが、 でカーソルを表しているつもりです)

それにしてもヘルプのこういう使い方を知らない人は結構いますね。もちろん、[ヘルプ]メニューから選択してキーワードを探すという昔ながらの方法もあるのですが、こっちのほうが圧倒的に便利なことはすぐにおわかりいただけますよね。

なお、ここでいうヘルプとはMSDNライブラリを指しています。たしかVB6には標準でこのMSDNライブラリがついていると思いましたので製品版を買った人はもっているはずです。インストールしていますよね?

評価版(試用版)を使っている人は残念ながらMSDNライブラリは持っていないでしょう。MSDNライブラリの内容はインターネット上で公開されています(リンクがはってありますので、リンクページをご覧ください)が、この場合は F1 で該当ページに飛ぶようなことはできません。

 

12.最後に

 

これ以外にも便利な機能を知っている人や工夫している人はぜひ掲示板いてお知らせください。