Visual Basic 6.0 入門講座
VB6対応

 

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はじめてのプログラム

 

ようこそVB(Visual Basic ビジュアルベーシック)の世界へ。これを見ていると言うことはあなたは「プログラム」に興味を持った「初心者」の方ですね?どうぞ、ご心配なく。この入門講座では、ゆっくりと話を進めていく予定です。初めに一つだけ言っておきますと「完全主義」にはならないでください。プログラムの世界では分からないことも多いはずです。どうして? なぜ? といった疑問にいつも答えがでるとは限りません。そういった事柄にはあまりこだわらずに、「そのうちわかるさ!」という気分でいきましょう。

この講座を見ていると言うことは、パソコンやWindows(ウィンドウズ)は持っているのでしょう。あと、必要な物はVB(Visual Basic)です。本や雑誌のおまけについていることもありますから、各自で入手してください。

では、VBをすでに入手している方はプログラムに挑戦しましょう。

 

1.VBを起動する

 

VBの起動方法は他のアプリケーションと一緒です。アイコンをダブルクリックするか、Windowsのスタートメニューから選択すればよいだけです。

起動すると次のような画面が表示されます。

 

VBにも種類(エディション)があって、種類(エディション)によって画面はことなりますが、だいたいこんな画面でしょう。この画面はバージョン6.0のエンタープライズエディションの画面です。他のVBだと、もう少しアイコンが少ないと思いますが心配は無用。一番大切なのは「標準 EXE」と書いてあるアイコンです。これはどのVBにもあるはずです。では、標準EXEをダブルクリックしてください。

次はこの下のような画面になりましたね。

かんたんに各部の名前が書いてありますが、まぁ最初の内は全部覚える必要はありません。先にこの画面の説明を見たい人は 基礎講座1 を見てください。

「オブジェクトウィンドウ」と書いてあるところに、小さな灰色の四角があります。タイトルのところに「Form1」と書いてあるやつです。これがあなたのプログラムするアプリケーションの見かけです。ここにボタンを作ったり、絵を表示させたりプログラムしていくのです。これをフォーム(Form)といいます。フォームや、それをかこんでいる白い四角(オブジェクトウィンドウ)はWindowsの普通のウィンドウと同じように大きさを変えられますから、好きな大きさに調節してください。なお、フォームには黒い小さな点々がたくさん書いてありますが、これはグリッドというものでプログラム中にだけ見えていて、プログラムを実行すると消えてしまいます。

 

2.プログラムを実行する

 

それではプログラムを実行してみましょう。まだ、何もプログラムしていないはずですが、すでに基本的なフォームが自動的に作成されているので実行することはできます。実行させるには画像の A と書かれている赤いまるの外側の左にある、右向きの三角形を押してください。これを「実行ボタン」といいます。

実行すると、何もない灰色のフォームがぽつんと表示されましたね。他には何もおきません。何もプログラムしていないのだから当然です。(とは言ってもVB以前のプログラムツールでは、このフォームを表示させるだけで大変だった)。何もプログラムしていないとはいえ、基本的な機能は備えています。たとえば、フォームの大きさは自由に変えられるし、最大化したり最小化したりもできます。これらはすべてVBが自動的にやってくれているのです。(もちろん、プログラムで大きさを変えられなくしたりもできます)。

それでは、プログラムを終了させてみましょう。普通のウィンドウと同じで、右上の × を押せば、終了するのですが、せっかくですからVBから終了させてみましょう。終了させるには「実行ボタン」の2つ右にある。黒い四角のボタンを押せばいいだけです。これを「終了ボタン」といいます。

 

3.文字を表示させる

 

それでは、いよいよプログラムをします。通常はプログラムする時には B と書いてあるまるの中にある一番左のボタンを押します。試しに押してみてください。この下のような画面になります。

この画面はすでにある程度プログラムをした画面です。この画面をこれから「コード編集画面」と呼ぶことにします。今はまだ、何もプログラムしていませんから、画面の白い部分には何も書かれていないはずです。この画面の説明はそのうちしますが、先に説明を読みたい人は 基礎講座2 を見てください。

しかし、今日はもっと便利な方法を使います。さっきの画面に戻りましょう。元に戻るには、今押したボタンの右にあるボタンを押してください。元に戻れましたか?(そりゃもどれたでしょうね)。

もどったら、フォームをダブルクリックしてください。そしたら、またコード編集画面になります。でも今度はさっきと違って、いつのまにか、

Private Sub Form_Load()

End Sub

と書いてありますね。これは、今フォームをダブルクリックしたのが合図となって自動的に生成されたコード(プログラム)です。意味は「フォームが表示されたら」という意味です。(本当は違うけど、今日は最初なのでかんたんにしてあるのです)。「フォームが表示されたら」に続く 「何をしろ」 という部分はまだ書かれいません。それをあなたが書くのです。

今回は簡単に 「Hello World!」と表示させることにしましょう。Private Sub Form_Load() と End Sub の間に次のように打ってください。

MsgBox "Hello World!"

まちがえないでくださいよ。 " はキーボードでシフトを押しながら 2 を押すと入力できます。(ダブルクォーテーションと言います)。英語の大文字と小文字は区別しなくていいです。msgboxとしてもMSGBOXとしてもどちらもOKです。

それから、MsgBoxと "H・・・ の間は1文字分あけます。あけなくても大丈夫ですが、あけると何か表示されます。やってみてください。この表示は今はまだじゃまなだけですが。実は、何をどう入力したらよいのか教えてくれているのです。なんて親切なんでしょう。

さて、完成図は次のようになります。

(白黒ですいませんね。ホームページの容量が10メガまでなので節約しているのです。)

MsgBox "Hello World!" の意味は先ほども言ったように、「Hello World! と表示しなさい」という意味です。それではどういう風に表示されるのか見てみましょう。「実行ボタン」を押してください!

どういうふうになるかは自分の目で確認してください。

ともあれ、自分で入力したのはたったの1行なのに文字を表示するプログラムが完成しました。Hello World!のところを変えれば もうあなたはコンピュータの好きな文字を表示させるようにプログラムできるのです!この調子でどんどんプログラムをマスターしていきましょう。

 

4.プログラムを保存する

 

プログラムを保存するということはなかなか難しい物です。ワープロの文書や、画像を保存するようにはいきません。そこで、今作ったプログラムを保存して保存の練習をしておきましょう。

保存する前に、このプログラムを保存するための専用のフォルダを用意してください。よほどの理由がない限り1つのプログラムは1つのフォルダに保存します。そうしないと後で苦労しますよ。

フォルダの名前は好きでいいですが、まぁプログラムにちなんでここでは「Hello」にしておきましょう。

フォルダの用意はできましたか? (まさか、フォルダの作り方を知らない人はいないでしょうね。そういう人はVBの勉強をする前にもうすこしWindowsの勉強をしてください)。それではVBに戻って保存の作業に入りましょう。

まず、VBの画面の左上の方にあるメニューの[ファイル]をクリックしてください。この中から[名前を付けてプロジェクトの保存]を選びます。あとはおなじみのファイルを保存のウィンドウが開きますから、今作ったフォルダ「Hello」を選んでください。そして、「保存」ボタンを押します。「保存」ボタンは2回押すことになりますよ。これで完了です。

まぎらわしいのに、[名前を付けて Form1 の保存]というのがありますが、こちらは選ばないように気をつけてください。

ところで、どうして2回も「保存」を押したのでしょう?実は1回目の[保存]はフォームの保存で、2回目の[保存]はプロジェクトの保存を意味しています。フォームとはさっきやりました。あの灰色の四角形のことです。また、今日書いたプログラムはフォームにプログラムしたのでこの1回目の[保存]のときに保存されています。プロジェクトというのはフォームを含めたプログラム全体を統合する物のことです。今はこのくらい覚えておけばよいでしょう。

では、VBを終了させてください。

 

5.プログラムを開く

 

たった今保存したばかりのプログラムを開いてみましょう。方法はいくつかあります。一番簡単なのはもう一度VBを起動して、今度は「標準 EXE」を選ばずに 「最近使ったファイル」タブをクリックすることです。そうすると最近使ったファイルの一覧が表示されるので、今保存したばかりのプログラムも表示されています。これをダブルクリックすればいいわけです。

ほかにもいくつか方法がありますが、もう1つだけ説明しておきましょう。先ほど作った「Hello」フォルダを開いてみてください。驚くべきことにいくつかのファイルが入っているでしょう。このように1つのプログラムは複数のファイルからできているのです(だから、ごちゃごちゃにならないように専用のフォルダを作るのです)。このなかから、Project1.vbp を選んでダブルクリックすれば、今保存したばかりのプログラムを編集することができます。

もう一度保存するときは、めんどくさいので、上書き保存するといいでしょう。私はいつもそうしています。

 

今回はここまでです。プログラムの方法や保存の方法を説明したつもりですが、ご理解いただけましたか?次回からはプログラムの方を重点に説明していくつもりです。それでは。